独立しようとしている美容師必見!美容院経営は儲かるのか?

独立を考えている美容師に見てほしい!!美容院経営は儲かる?儲からない??

なかなかヘビーなお話ですが、出来るだけシンプルにお伝えしていきたいと思います。

結論から言います。

美容院は儲かりにくいビジネスモデル」です

「なぜこのような構造になっているのか?」「打開策はあるのか?」これらをポイントごとにお話していきます。

これから独立予定の方、現在利益が出にくい方、もっと利益を出したい方など、皆さんにお役に立てる記事となっておりますので、是非最後までご覧下さい。

4つのポイント

  1. 美容院経営ケース1
  2. 社長の報酬はいくらが妥当なのか
  3. 美容院経営ケース2
  4. 利益体質にするための具体的施策

1.美容院経営ケース1

 

【売り上げ3000万円の場合】
家賃10%
材料費10%
広告費10%
人件費50%
(スタッフ5人×25万円)

ここまでで 「600万円の利益」

これにプラスしてかかってくる経費は


減価償却費・・・50万
採用教育費・・・100万
消耗品費・・・36万
交通費・・・60万
水道光熱費・・・72万
支払手数料・・・30万

営業利益・・・252万円 利益率8.4%

ということになります。

この数字を見て、どう思いますか?

美容院経営では、10%を目指すのが良いとされているので、これは悪くない結果です。

2.社長の報酬はいくらが妥当なのか

でも皆さん、ちょっと待って下さい。

先ほど人件費を50%としましたが、割り振りを25万円で統一しました。

ということは、社長の報酬も25万円ということになります。(帳簿上は役員報酬ですが、ここではわかりやすく人件費として考えます)

もしも、社長の報酬を50万円に設定していたとしたら、人件費が1800万円になりトータル経費が3048万円になるので赤字になってしまいます。

この決算では、社長の給与は取れても30万円ぐらいだということが分かりますね。

この計算から「スタイリストで雇われていた方が、給与が良かった」という人も多いのではないでしょうか。

これは余談ですが、私も独立する時に日本政策金融公庫とのお金を借りる際の面談で「収入が大幅に減る見込みになりますが、なぜ独立されるのですか?」と言われました。

色んな考え方はありますが、社長の年収は総売り上げの10%が基準と覚えておきましょう。

さらに先ほどの252万の営業利益から法人税などを払って、借入金を返済しなければなりません。

そうすると手元に残るキャッシュは、もっと少なくなります。1年頑張ったのに、これだけしか残らなかった・・・ということにもなりかねませんね。

ちなみに同じ利益率8.4%で5000万円の売り上げであれば、420万の利益が出ます。

こうなると少し余裕が出ますよね。

同じ経費率であれば売り上げを上げることが、いかに大事かが分かりますね。

3.美容院経営ケース2

では、経費が下がるとどうなるのでしょうか。

「売り上げ3000万円の場合」

家賃7%
材料費5%
広告費7%
人件費50%
(スタッフ5人×25万円)

ここまでで「930万の利益」

これにプラスしてかかってくる経費は

 

減価償却費・・・50万
採用教育費・・・100万
消耗品費・・・36万
交通費・・・60万
水道光熱費・・・72万
支払手数料・・・30万

営業利益・・・582万 利益率
19.4%

もし、社長が50万円の給与でも、282万の営業利益が出ます。

これは極端な例ですが、何を申し上げたいかというと2点です。

  • 1つは美容院ビジネスは構造的に儲かりにくいビジネスモデルである。
  • もう一つは、だからこそ経営者は利益体質にするために常に努力しなかればいけない。

という2点です。

美容院をビジネスで考えたときに、かなり儲かりにくいのはこれらの理由です

でも悲観的になってもしょうがないので、次で改善策をお話していこうと思います。

4.利益体質にするための具体的施策

では、具体的にどのような努力が出来るのかを説明していきます。

美容院における経費で、ボリュームの大きいものは4つあります。

「家賃、広告費、人件費、材料費」

この4つを、どのようにして削減していくかがカギとなっています。家賃と広告費に関しては、費用が同じだとすれば、売り上げを上げるほど比率は下がります。

客単価、サイクル率、などもそうですし、ホットペッパーなどの広告の最適化も必要ですよね。

ホットペッパービューティー完全攻略という記事も上げておりますのでそちらもご覧下さい。

美容師必見!ホットペッパービューティー完全攻略〈第一回〉

材料費に関しては、無駄遣いをしないことや仕入れ交渉などが有効です。

人件費に関しては、下げるという感覚ではありません。教育システムを整えて、早期デビューの仕組みを作ることで、スタイリストの割合が増え、売り上げが上がり、人件費が適正値になりやすくなる。ということです。

このような努力をしながら、それぞれの経費比率を少しずつ下げることで、利益体質になっていくというわけですね。それと並行して、売り上げを上げていけば、安定していきます。

まとめ

いかがだったでしょうか。

今回は「独立しようとしている美容師必見。美容院経営は儲かるのか?」についてお話しました。

まとめると、

  • 1.美容院経営ケース1
    利益率は10%を目指すことになります。
  • 2.社長の報酬はいくらが妥当なのか
    基準は総売り上げの10%と覚えておきましょう。
  • 3.美容院経営ケース2
    経費を削減すると利益率はかなり変わります。
  • 4.利益体質にするための具体的施策
    家賃、広告費。人件費、材料費この4つの削減に力を入れましょう。ただし人件費に関しては下げる感覚ではありません。

ということになります。

よく経営の本にも書いてありますが「利益は削り出すもの」です。この感覚を持っていれば、利益体質に近づいていくと思います。

出来るだけ無駄を省き、創意工夫をしながら沢山削り出していきたいですね。

【美容室経営に関するnote】

note(ノート)

元大手美容院売上no1スタイリスト。 カットやカラー講師として内部、外部で活躍。 店長育成プログラムを考案しマネジメント…

【美容室経営をわかりやすく具体的に石橋拓郎チャンネル】

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