美容室経営において美容師が早期スタイリストデビューを目指すメリットとデメリット

早期スタイリストデビューを目指していますか?メリット・デメリットをご紹介します。

皆様のサロンでは、スタイリストデビューにどのくらいの時間をかけますか?

ビューティーキャリアさんのデータによると、3年が圧倒的に多いようです

このデータを基にお話をすると「1年から2年でのデビュー」であれば、早期デビューということが言えそうですね。

ちなみに当社は「平均1年半から2年」でデビューします。

ということで今回は「早期デビューのメリットとデメリット」をお伝えしていきたいと思います。ポイントはメリットデメリット合わせて6つです。

「デメリット」

  1. カリキュラムがしっかりしていないと技術力不足になる

「メリット」

  1. 売り上げ増加
  2. 給与増加
  3. デビューしてから分かることがある
  4. 離職率低下
  5. デビューゴールではなくなる

デメリット
「1.カリキュラムがしっかりしていないと技術力不足になる」

今まで、3~4年かかっていたスタイリストデビューを半分以下の期間でやろうとするならば、洗練されたカリキュラムが必要になっていきます。

早期デビューが出来るというだけでは「未熟な技術でスタイリストをやらされている」というだけになりかねません。

この場合、お店の評判は落ちる可能性が高いですし、デビューした本人も毎日辛いですよね。

早期デビューが魅力で入社してデビューもしたけど、技術力が付かずに「これでいいのか?と悩んでいるスタイリストもいる」こんな話もよく聞きます。

このことから早期デビューは、しっかりとしたカリキュラムありきでなければいけない。と言えると思います。

メリット
「1.売り上げ増加(会社)」

アシスタントが、売り上げを上げることは簡単ではありません。

例えば、10人中7人がスタイリストのサロンと、10人中4人がスタイリストのサロンでは、売り上げの面において前者の方が上がりやすくなります。

ということは、スタイリストデビューが早ければ早いほど、売り上げは上がりやすくなるということですね。

最近では増毛や高単価スパなどで、アシスタントが売り上げを作れるように教育を設計しているところもあるので、その場合はこの限りではありません。

ただ、まだ一握りのサロンだと思うので、早期デビューの仕組みによって売り上げが上がることはメリットだと言えると思います。

2.給与増加(社員)

スタイリストになると、自分で売り上げを作れるようになるので、多くのサロンでは給与が上がると思います。

アシスタントのままずっと給与が上がらない状態と、スタイリストになって自分の頑張り次第で稼ぎが変わってくるのとでは、やりがいが大きく違うと思います。

3.デビューしてからわかることがある(社員)

スタイリストデビューして実際にお金を頂いてカットをすると、今までにない感覚になります。

緊張はもちろん、思ったより上手く接客出来なかったりします。

たった一人のお客様を担当するだけでかなり消耗してしまったり、なかなか指名が付かないとか、売り上げが上がらないなど・・・

色んなことがありますね。

この感覚をもとに「もっと努力しなくては」となります。

この学びはデビューしないと学べないことなので、早く学べることは良いことだと私は思います。

さらに、美容師としての本当の魅力も分かるでしょう。

お客様に感謝されたり、お客様を紹介して頂いたり、ばっちり似合うデザインを作れた時の達成感などがそうですね。

このように良いも悪いも、アシスタント時代には分からなかったことに気が付くことが出来ます。

これは、2年でデビューしても5年かけてデビューしても、デビューしないと分からないことなんですよね。

ここが、とても大事なポイントです。

それであれば早くデビューして、このようなことを経験した上で成長していくことが大事なのではないかと思っています。

4.離職率低下(会社)

アシスタント時代が長いと、飽きや辛さから離職率が上がる可能性があります。

また、なかなかデビュー出来ない先輩を見て「私もそうなるんだな」と思ってしまい、転職を考える人もいるでしょう。

その時に、早期デビューできる他サロンと比べられることもあると思います。

私の話を1つすると、新人アシスタント時代に数ヶ月で辞めてしまったサロンがあるのですが、その時の先輩が、アシスタント7年目とか8年目の人が何人かいて、それが退職理由の一つになりました。

5.デビューゴールではなくなる(会社と社員)

長いアシスタント時代を過ごしてデビューすると、そこが1つの目標となってしまい、デビューしたら一気に気が抜けてしまうスタッフもいると思います。いわゆるデビューゴールと呼ばれるやつですね。

先ほど申し上げたように、美容師はデビューしてからが本番なので、こうなってしまっては元も子もありません。

スタイリストデビューは、一般職で言うなら「一人で仕事を任せてもらえるようになった」という状態です。

この状態がゴールだとすると、かなり良くない状態かと思います。

「スタイリストデビューはただの通過点でしかない」ということが、早期デビューによっても分かりやすくなるのではないでしょうか。

まとめ

いかがだったでしょうか。

今回は「美容師が早期デビューを目指すメリットとデメリット」についてお話しました。

まとめると、

「デメリット」

  • カリキュラムがしっかりしていないと技術力不足になる

「メリット」

  • 売り上げ増加
  • スタイリストが多いほうが売り上げが上がりやすい
  • 給与増加
  • スタイリストの方が稼ぎやすい
  • デビューしてから分かることがある
  • 美容師の本質はデビューしてから分かる
  • 離職率低下
  • アシスタント時代が長いと飽きと辛さが出やすい
  • デビューゴールではなくなる
  • デビューは通過点でしかないということが感じやすくなる

ということです。

私は、社員にとっても会社にとっても早期デビューは、良いことしかないと思っています。なぜならスタッフもやりがいがあり、スタイリストが多いほど会社の経営も安定するからです。

当社もさらにデビュー時期を早められるように、ゆくゆくは半年から1年のデビューを目標にしています。

もちろん粗悪な技術では話にならないので、そこは担保しなければいけません。

その仕組みを考え、実際に形にすることが1番大変なことなので、私も経営者としてしっかり注力していきます。

【美容室経営に関するnote】

note(ノート)

元大手美容院売上no1スタイリスト。 カットやカラー講師として内部、外部で活躍。 店長育成プログラムを考案しマネジメント…

 

【美容室経営をわかりやすく具体的に石橋拓郎チャンネル】

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