美容室経営に欠かせない次回予約の必要性とは

次回予約の必要性

今日は、次回予約の必要性についてお話します。

次回予約とは、ご来店頂いたお客様が退店時に次の予約を取って帰られる仕組みのことです。歯医者さんなどは、当たり前にやっていますね。

ちなみに当社の次回予約率は、70%から80%です。

では、なぜ次回予約が大事なのでしょうか。

今回は、お客様と美容院両方のメリットを説明していきます。

お客様側のメリット

いつも綺麗でいられる
適正な来店日が決まるので、ぼさぼさになったり新生部が伸び過ぎることが無く、365日綺麗でいられる。
電話やウェブ予約をしなくて良い
お帰りの際に予約を取って帰るので、めんどくさい電話予約やウェブ予約をしなくて良い。
担当者が休みだったり、予約でいっぱいということが無い
「美容院に行こうと思ったら、担当者が休みで取れなかった」「予約がいっぱいで、違う日に行くことになってしまった」ということが無くなる。
身だしなみへの意識が高まる
美容師に最適なヘアスタイルの賞味期限を伝えてもらえるので、自信を持って生活出来、美容院へ行くことがスケジュールに組まれているので、ヘアケアにも意識が向きやすい。

美容院のメリット

未来の売上の確保、売り上げ予測
1か月先の売り上げが、ある程度読めているというのは安心感がありますね。予約数が少ない場合には、販売促進の施策を打つことが出来ます。
空いている日にち時間を事前に把握して対策を打てる
次回予約がある程度入ってくるようになると、空いている日にちや時間が出てきます。先程、月間の施策を打つことが出来ると言いましたが、日にちや時間別に短期的な施策を打つことも出来ます。

来店サイクルの短縮

お客様は「そろそろ美容院に行かなきゃ」という状況になって初めて「いつにしようかな?」と予約する日を決めます。でもそうなると行きたいと思った時から、ご来店までにタイムラグが生まれます。
さらに予約が取れない状況だった場合、来店しようと思っていた日より、かなり後ということもありえます。
例えば、60日周期のお客様が67日周期になった場合
 
365日÷60日=6.08回
365日÷67日=5.44回
となり、年間の来店回数が1回減ってしまいます。
逆に、次回予約に取り組み、顧客数が500人で客単価10000円だった場合、単純に年間1回来店数が上がると考えれば、500万の売上増ということになりますね。
小数点以下を省いた来店回数で話しているので、実際はこの通りではないかもしれませんが、売り上げが上がるということは間違いないと思います。
予約を取れずに失客ということが無い
「予約を取ろうと思ったら、いっぱいで取れなかった」という経験は、お客様誰しもが経験されていることではないでしょうか?皆さんもマッサージなどで、経験ありますよね。
その場合、お客様はどうされるでしょうか?
別日にして下さればいいのですが、その時に美容院に行きたければ、他サロンを予約される可能性もあります。
特に、土日祝日などの混みやすい日は、このような事がかなり起きていると思います。次回予約を取っていれば、このような事も少なくなり、失客率も下がります。
曜日や時間、天気による売り上げのムラ防止
「うちの店、何曜日が暇だな」とか「夕方が比較的空いている」とか「雨が降ると客足が鈍る」などが少なくなります。
ぜそうなるかというと、お客様のご希望とサロン側の都合を合わせた予約スケジュールを作れるからです。
例えば「何月何日前後でどうですか?」提案した場合、お客様のご都合が良ければ、暇になりやすい曜日に誘導出来ますね。
閑散期繁忙期の差が少なくなる
ご来店の周期が決まっていれば、定期的にいらっしゃるお客様で予約が埋まっていくので、閑散繁忙の概念が無くなります。
安定した売り上げを作るために、非常に大事ですね。
ホットペッパー費用の軽減
ホットペッパーを新規集客ツールとして考え、次回予約を自社システムで取ると、ホットペッパー費用の削減になります。
ご存知の方も多いと思いますが、ホットペッパー経由でご来店頂いたお客様には、2%のPontaポイントが付与されます。
これはサロン側が支払っていますね。ということは、毎月の掲載料プラス、ポイント付与分を支払っている事になります。
仮にホットペッパー経由の月間予約が、300人だとして客単価1万円の計算をすると、
 
(300人×1万円×12ヶ月)×0.02=72万円
 
なんと年間72万円分のポイント付与分を払わなければいけません。
掲載費とは、別の72万円が少しでも抑えられれば、かなり利益が出やすくなりますね。
予約をパズルのように埋めてアイドルタイムを少なくする。効率の良い仕事が出来る
美容院の仕事はアイドルタイム(空き時間)の多い仕事です。なぜそうなのでしょうか?
それは「待ちの営業スタイル」だからです。「暇だなー」と思っても掃除をしたりして、待っているしか出来ないんですね。それを「攻めの営業スタイル」にしてくれるのが次回予約です。
そうやって、出来るだけ自分たちの手が空かないように、予約を埋めていくとアイドルタイムが少なくなります。
そうすると、同じ1日のサロンワークが効率的になり、売り上げが変わってきますね。
スタッフの配置調整
次回予約を取っていると、忙しい日などがあらかじめ分かってくるので、スタッフ配置を変える事が出来ます。とくに、複数店舗を経営されているサロンには、スタッフ生産性を上げるためにも非常に良いと思います。
指名のお客様が休みの日にいらっしゃることがなくなる
スタッフから見た時にも、良いことがあります。皆さんはこんな経験ないでしょうか?
Aさんというスタッフが、休みの日にAさん指名で予約の電話があり、結局Aさんは入客出来なかった。
これは、お客様にとってもAさんにとっても、良いことではないですよね。このような事も改善出来ます。
電話が減る
受付スタッフを雇っているサロンは、あまり気にならないかもしれないのですが、サロンワーク中の電話に出るのは、なかなか大変なことも多いですよね。
次回予約を取っていれば、電話がなる回数が確実に減るので、サロンワークに集中出来ます。
薬剤等の準備が出来る
今週はブリーチのお客様が多いとか、矯正が多いなど、メニューによって発注を変える事が出来ます。
休憩が取りやすい
自分たちで予約をコントロール出来るので、予約を取り過ぎることがありません。
なので土日祝日等の忙しい時でも、しっかりと休憩を考えた予約状況にすることが出来ます。

デメリットとその解決方法

キャンセルが増える、お客様が忘れやすい
次回予約を取ると、キャンセルや変更は増えます。
それを改善するには、
次回予約時にスケジュールにしっかり入れてもらう。スマホ、手帳など。」「メールやラインで来店数日前に確認のメッセージを送る。」
これらが有効です。
キャンセルが増えるから嫌だと感じる気持ちも分かるのですが、上記のメリットと比べれば、微々たるものです。

まとめ

いかがだったでしょうか。
今日は次回予約の必要性について説明しました。
もう一度箇条書きでまとめます。
  • 「お客様側のメリット」
    ・いつも綺麗でいられる
    ・電話やウェブ予約をしなくて良い
    ・担当者が休みだったり、予約でいっぱいということが無い
    ・身だしなみへの意識が高まる


  • 「美容院のメリット」
    ・未来の売上の確保、売り上げ予測
    ・空いている日にち時間を事前に把握して対策を打てる

    ・来店サイクルの短縮
    ・予約を取れずに失客ということが無い
    ・曜日や時間、天気による売り上げのムラ防止
    ・閑散期繁忙期の差が少なくなる
    ・ホットペッパー費用の軽減
    ・予約をパズルのように埋めてアイドルタイムを少なくする。効率の良い仕事が出来る
    ・スタッフの配置調整

    ・指名のお客様が休みの日にいらっしゃることがなくなる
    ・電話が減る
    ・薬剤等の準備が出来る
    ・休憩が取りやすい


  • 「デメリットとその対策」
    ・キャンセルが増える、お客様が忘れやすい
    スケジュールを忘れないようにしてもらう施策で対策出来る

ここまで説明しましたが、次回予約を取っていく上で1番大事なことは、
【お客様に365日素敵でいてもらうための美容師の責任】
だと思います。
そのマインドをもってぜひ行ってみてもらえると、メリットが沢山あるのでサロン運営も、円滑になるのではないかと思います。
【美容室経営に関するnote】
note(ノート)

元大手美容院売上no1スタイリスト。 カットやカラー講師として内部、外部で活躍。 店長育成プログラムを考案しマネジメント…

【美容室経営をわかりやすく具体的に石橋拓郎チャンネル】
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