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美容師必見!カウンセリングにおいて知っておくべきこと
カットやカラーは学ぶ機会が多いと思いますが、カウンセリングについて学ぶ機会は、なかなかないですよね。
当サロンでは、カウンセリングに力を入れています。
この記事では当サロンの教育知識をベースに「カウンセリングをする前に学んでおくと良いこと」についてお伝えするので、自分に取り入れられる項目を「 いいとこどり」してもらえれば幸いです。
カウンセリングを教えていらっしゃるオーナーさんや店長さ んはもちろん、スタイリストやモデルカットをされている方にも おすすめの記事です。
また、ネイルやエステなどのカウンセリングが必要な職種であれば、お役に立つ内容なので美容師以外の方も楽しみにしていて下さい。
また、 カウンセリングについてはYouTubeで動画をアップしているので、そちらも合わせてご覧下さい。
ということで今回は「美容師がカウンセリングをする前に必ず知っておきたい6つのこと」 についてお話していきます。
では、早速本題に入ります。
ポイントは6つ
- 入客前からの自己演出
- 挨拶と笑顔と視線
-
右側から話かける
-
パーソナルスペース
-
マインドセット
-
お客様は言いたい事を言えない
では、1つずつ説明していきます。
1.入客前からの自己演出
フリーや新規のお客様は、カウンセリング前に「どの人が担当になるのかな?」とか「あの人だったらいいなorいやだな」と周りをしっかり見ています。
他のお客様とお話している感じや、スタッフへの指示の出し方、ファッションや姿勢など、見られているところはたくさんあります。
「サロンワークは舞台に立つと思って」とよく表現されますが、いつも見られている意識を持っていると良いと思います。
2.挨拶と笑顔と視線
カウンセリングに入るときに「OO様こんにちは。 本日担当いたしますOOです。」 というお声がけをすると思います。その時に「はっきりとした声と笑顔で視線を合わせること」を忘れないで下さい。
「そんなの当たり前だよ」 と思われている方もいらっしゃるかもしれませんが、これが100点満点で出来ている人は、意外に多くありません。
特にマスクをしている状態では、声がはっきり届きにくいですし、 口元も見えないので笑顔の印象が薄くなります。
いつもの1.5倍ぐらいの感覚で、ちょうどいいくらいです。
また視線を合わせるとは、お客様の目を見るということはもちろん、 視線の高さを合わせるという意味合いもあります。
お客様は座っている状態だと思うので、出来れば自分もカットチェアに腰掛けるなどして、視線を合わせると良いでし ょう。
小さい子と立って話す時は、しゃがんで高さを合わせますよね。立っていては見下ろす感じになってしまい、 威圧感を与えてしまうからです。カウンセリングの場合も同じなので、意識してみて下さい。
もしカットチェアがないサロンは、お客様の椅子の高さを調節すると 良いでしょう。
3.右側から話かける
一般的には左脳が言語をつかさどっていて、体の右側部分に繋がっています。カウンセリングは言語でのやり取りが多くなるので、 右側から話しかけた方が良いでしょう。
またほとんど人は心臓が左側にあるので、 左側に立たれると「心臓を守らなければいけない」となり、無意識に警戒心が芽生えます。
4.パーソナルスペース
人間には、パーソナルスペースというものがあります。
踏み込まれると、心理的に緊張してしまう範囲という意味です 。これは男女差があり、男性は楕円で前にスペースを作りたがります。 女性は正円に近い状態です。
このことから男性は、後と横には入りやすくなるのでカウンセリングでは問題ないのですが、女性は男性よりも後ろと横のパーソナルスペースが広いので、 近づき過ぎになってしまう可能性が高まります。
パーソナルスペースを侵されると、 人間は不安になってしまいます。近づき過ぎる癖のある方は、注意して下さい。
5.マインドセット
マインドセットとは、どのような気持ちをセットして臨むのか? ということです。
例えば「絶対にお客様を綺麗にするぞ」 という気持ちで臨むのもマインドセットです。
マインドセットのいいところは「 気持ちをセットすることで自分の軸がブレなくなる」というところです。
では、どのようなマインドセットが良いのでしょうか。当サロンでは、こう教えています。
「美容師とお客様は先生と生徒」というマインドセットです。
なぜ、「先生と生徒」なのかというのを説明していきます。
先生という職業は、生徒の能力をいかに伸ばせるか? というのが重要だと思います。そして希望の進路か、それ以上の進路に導くことが目標だと思います 。
その中で良い先生というのはどんな人でしょうか。偉そうに高圧的に「勉強しなさい。」と言う先生でしょうか?それとも生徒の機嫌を伺いながら接する先生でしょうか?
どちらも違うと思います。
生徒一人一人にしっかり向き合って、 その生徒にあったアドバイスをしっかりしながら能力を最大限伸ばし、共に歩んでいくのが良い先生だと思います。
美容師の場合も同じで、 お客様が生徒だとしたらお客様としっかり向き合って「どうやったらもっと素敵になれるのか?」 を一緒になって試行錯誤することが大事です。
そのために美容の知識をお客様にお伝えしたり、 ホームケアの重要性やセルフスタイリングのやり方をお伝えすることも、大事になってきます。 その方に合う商品をアドバイスすることも重要ですよね。
そうやってお客様の美容の知識を高めていくことを「 ビューティーIQを上げる」と言っています。
ビューティーIQを上げることで、 お客様はもっと素敵になれるんだと気が付きます。
例えば「自分は髪型のことがよく分からないから、 本当はいろいろやってみたいけれど、いつもと同じでいいや。」と思われているお客様がいらっしゃったとします。
そこで「 先生と生徒」 のマインドセットをした状態でその方を担当すると、どうでしょうか?
髪型のことがよく分からない状態ということを把握し、 今その方が消化できる情報を選別しながら、最大限素敵になれる施術や会話をしていくと思います。
そうなったら美容師という先生は、必要な情報や、やり方、メニューをお伝えして、 毎回お客様のビューティーIQを上げていきます。
そうすることでお客様はヘアスタイルやファッションというカテゴリーに対 して、見たり感じたりすることがどんどん変わってきます。
「次はハイライトに挑戦しようかな」と思われるかもしれません。これを「ビューティーステージを上げる」 という風に呼んでいます。 ステージが上がれば、見える景色も変わりますよね。
このように「先生と生徒」のマインドセットをして「 ビューティーIQ」を高め、「ビューティーステージ」 を上げていくことが、美容師とお客様の1番良い形だと思います。
6.お客様は言いたい事を言えない
体調が悪くて、病院でお医者様に見てもらっている時のことを想像し てみて下さい。
症状を的確に説明することを、難しいと思う人が多いのではないでし ょうか。
プロを前にして自分の思いや希望を正確にすらすらと伝えることは、 難易度が高いんですよね。 美容院でのお客様も、その状態に近いと思っていて下さい。
それが分かっているか分かっていないかで、カウンセリングの質が全 く変わっていきます。
お客様の言動は緊張状態から行われているので、 それを差し引いてから読み取れるようにしていきましょう。
まとめ
いかがだったでしょうか。
今回は「 美容師がカウンセリングをする前に知っておきたい6つのこと」 についてお話しました。
もう一度まとめると、
- 1.入客前からの自己演出
サロンワークでは常に見られていることを意識しましょう。それがカウンセリングにも繋がっています。 - 2.挨拶と笑顔と視線
出来ているようで出来ていないことが多い項目です。1.5倍の感覚でやるとちょうどいい人が多いでしょう。 - 3.右側から話かける
左脳は右半身と繋がっていて、言語は左脳で処理するので右側から話しかけましょう。 - 4.パーソナルスペース
カウンセリング時のシチュエーションだと、男性のお客様に対しては比較的大丈夫ですが、女性のお客様は男性に比べて後ろと横が広いので、 近寄り過ぎないようにしましょう。 - 5.マインドセット
「美容師とお客様は先生と生徒」というマインドセットをすると、お客様の美に関する興味を引き出しやすくなります。 - 6.お客様は言いたい事を言えない
お客様が緊張されていることを忘れないようにして下さい。
この6つとなっています。
この6つを聞くと、「カウンセリングに入客する前からすでにカウンセ リングは始まっている」といっても過言ではないですよね。私はお客様がリピートされるかどうかは、 カウンセリングの力も大きく関わってくると思っています。
最初からいい印象を与えられると、 その後の接客や意思疎通の難易度も下がりますよね。
今日お話したことは、明日から即実践できることばかりです。
カウンセリングを習える環境は少な いと思うので、是非いいとこどりをして参考にして下さい。
冒頭でもお伝えしましたが、 カウンセリングについてはいくつか動画を出しているので、そちらも合わせてご覧下さい。
【美容室経営に関するnote】
【美容室経営をわかりやすく具体的に石橋拓郎チャンネル】