美容室にとって商品や材料の大量発注は本当に得なのか?

美容室の大量仕入れのメリットとデメリット

皆様のサロンでは大量発注を行っていますか?
今日お話する大量発注とは、カラー剤などの材料や店販商品をまとめて発注するという意味合いです。

大量発注は、ディーラーさんから提案があった場合や、逆にこちらが提案した場合などに行われることが多いと思います。

しかし「大量発注にはメリットとデメリットがある」これを念頭に置いてやっていかないといけません。
ということで今回は「美容室経営における大量仕入れのメリットとデメリット」これについてお話していきたいと思います。
ポイントは4つです。
1.メリット仕入れ価格が安くなる
2.デメリット1 売れ残る
3.デメリット2 新商材が入れられない

4.ディーラーさんの気持ち

それでは1つずつ説明していきます。

1、メリット 仕入れ価格が安くなる

大量仕入れのメリットは、なんといっても仕入れ価格が安くなると言うことです。
わかりやすく説明すると、
『1000円で仕入れていたものが、大量発注すると、700円で仕入れることができる』
これはかなり魅力的ですよね。
それから、添付がつくというメリットもあります。
1000円で仕入れてたものを大量発注すると「1つにつき、1つ同じ商品が添付される」ということです。
そうすると実質500円で仕入れていることになりますよね。
この2つがメリットになります。
この2つを掛け合わせることもできるので、ディーラーさんとしっかり交渉が必要です。
「掛け合わせる」とはどういうことかというと
『1000円の商品を700円で仕入れて、5個につき1個の添付』
このような形ですね。
この辺はディーラーさんとの交渉次第になるのでぜひやってみてください。

2.デメリット 売れ残る

デメリットで1番大きい事は売れ残ることです。

店販商品で例を出します。ものすごく売れているオイルがあったとしましょう。
「このオイルは絶対に売れる」と思ったとします。
そして「毎月発注より一括発注した方が安く仕入れられる」と考えたとします。
この場合、全部売れてしまえば良いのですが売れ残る可能性もあります。
では、売れるはずだったオイルが売れ残るのはなぜなのでしょうか?どんな可能性があるのでしょうか?
可能性としては3つあります。

1つ目はお客様が飽きた

新規のお客様にも、リピートのお客様にも売れ筋だった商品が飽きられるフェーズに入ったパターンです。
「新しい別のオイルが欲しい」という感覚になった場合に売れなくなってしまいます。
こうなると、今までのスピードで売れてはいきません。

2つ目はスタッフが飽きた

実は「スタッフが飽きた」というのは、ものすごく大変なことです
商品はスタッフが販売するので、飽きてしまうとその商品に対してのトークをしなかったり、お勧めすることをやめてしまうので、売れなくなってしまいます。
商品に対しての熱量が下がる感覚ですね。

3つ目は同じような新商品が出た

例えばオイルで言うと、いろんなメーカーさんからいろんなオイルが出ています。
新しいものがどんどん出てきます。
新しいものは既存のものより改良されていることも多いので、そちらの方が魅力的な場合も多いでしょう。
お客様がその商品を選ばれたり、スタッフが「このオイルじゃなくて違うオイルをお客様にお勧めしたい」
という気持ちになったときに売れなくなってしまいます。

3.デメリット 新しい商材が入れられない

大量発注した商品が売れ残った場合は、同じカテゴリーの商品が入れられなくなります。
何故かというと、もったいないからです。
Aというオイルがあるのに、新しい人気のBというオイルを入れる事はしたくないのが経営者です。
こうなると商品のトレンドに置いていかれる可能性もあります。

カラー剤やパーマ剤などもそうですよね。

4.ディーラーさんの気持ち

ディーラーさんの気持ちもお伝えしようと思います。

直接的には関係ないかもしれませんが、ディーラーさんとうまく付き合うために、この辺の心情を理解されておくと良いのではないかと思います。
ディーラーさんから見たときの大量発注は、2つ種類があります。
・1つはキャンペーン等の時の大量発注。
・もう一つは半年や年間などをまとめて大量発注。
この2つのパターンが存在します。
結論から言うと、キャンペーン時の発注はディーラーさんにとって喜ばしいことです。
まとめて発注するのは、ディーラーさんからしてみればあまり嬉しくありません。
理由を説明します。
ディーラーの営業さんには、毎月ノルマや目標があります
年間でまとめて発注してしまうと、その月の売り上げは良かったとしても
継続的に発注してもらうことがなくなるので、月の目標達成とかノルマ達成がやりにくくなってしまいます。
この理由から、年間や半年分をまとめるのは営業さんにとって嬉しくないという事ですね。
売り上げの先食いのような感じです。
一方でキャンペーン時の大量発注はイベントなので、必ず商品や材料が必要で発注するものです。
なのでそこでの大量発注は非常にありがたいということです。

まとめ

いかがだったでしょうか。
今日は「商品や材料の大量発注は本当に得なのか?大量仕入れのメリットとデメリット」これについてお話してきました。
まとめると
1.メリット仕入れ価格が安くなる
添付も含めて仕入れ価格は安くなります。
2.デメリット1 売れ残る
お客様とスタッフの飽き。新商品が原因になります。
3.デメリット2 新商材が入れられない
大量の在庫を抱えてしまうと、新商材にうつれなくなります
4.ディーラーさんの気持ち
大量発注には2種類あり、キャンペーンは嬉しく、半年や1年まとめるのはあまり嬉しくありません。
私は大量発注をあまりお勧めしません。
ただ、キャンペーン月で売り切れる量ぐらいの短期ではやっています
この移り変わりの激しい時代に、永遠に売れ続けるベストセラーは、なかなかないということですね。
私も何度か大量発注で在庫を抱えた経験があります。いわゆる失敗ですね。。。
この辺りも含めた「美容室経営での失敗ワースト5」を動画にしておりますので、是非転ばぬ先の杖としてお役立てください。
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