美容室は求人にいくらお金をかけるのが正解なのか

美容室が求人にかける費用はどのくらいが正解?

皆さんは、求人の費用をどのくらいかけていますか?

ご存じの方も多いとは思いますが、美容師を1人雇うのに、数十万~百万以上かかる場合もあります。

これはかなり尻込みしますよね。

もちろん、運よく問い合わせが続いたりすることもあるので、必ずこの金額がかかるというわけでありません。

業界全体で大きく見るとそうなってくるということです。

そこで皆さんの疑問でよく出てくるのが「求人コストは、どのくらいかけるのが良いの?」という疑問です。

ということで今回は「美容室は求人にいくらお金をかけるのが正解なのか」についてお話していきます。

ポイントは4つ

  1. スタッフが足りないのかお客様が足りないのか
  2. 決算書から採用コストを決める
  3. どの経験値の人が何人欲しいのか
  4. 採用コストが決まったら投入する箇所を決める

この4つです。

それでは、1つずつ説明していきます。

1.スタッフが足りないのかお客様が足りないのか

1番最初に考えるのは「今、スタッフが足りないのかお客様が足りないのか」ということです。

お客様が足りないというのは、スタッフに十分に入客させてあげられていないということです。

この状態で採用してしまうと、スタッフがさらに余ってしまいます。この場合は、広告費に資金投入した方が良いですね。

逆にスタッフが足りない場合は、求人費をどんどんかけていきたいところです。この現状分析は当たり前のことなのですが、今一度考えてみて下さい。

2.決算書から採用コストを決める

前期の決算書と今期の月次から、採用コストを決めましょう。

これは「どのくらい採用コストをかけていいのか?」ということを明確にするためです。

もし月次がない場合は、税理士さんに出せるかどうか聞いてみましょう。それもダメであれば、月間どのくらいの利益が出ているのかをざっくり計算してください。

計算の結果、今期の利益が400万円出るとします。まず、いくら利益を残しておくのか?を設定しましょう。

例として、200万円の利益を残すとします。ということは、残りの200万円は、経費として使えるということですね。

その200万円をどう使っていくのか?これを割り振ります。

利益をコストに分配していく大きな項目は3つです。

  1. 求人費
  2. 広告費
  3. 修繕費

この3つにどう割り振るかですね。

先程も申し上げたように、人が足りないのであれば求人費にかけるべきですし、お客様が足りないのであれば、ホットペッパービューティーのプランアップなどで広告費にかけていきます。

修繕費は細かいものというよりも、大きな何かを修繕しなければならないのであれば、考慮して下さい。

3.どの経験値の人が何人欲しいのか

1人採用すると、毎月の人件費も上がります。特にアシスタントを採用する場合は、アシスタントが増えてお客様が増えるのかどうかも考えましょう。

アシスタントが増えることで、もっとお客様の枠が増えるのか、そうじゃないのかということです。

アシスタントの人件費がペイ出来る見込みであれば、人件費はさほど気にする必要はありませんが、そうでない場合は1人につき、約20万円の人件費がかかります。年間で約250万円ですね。

最初にお話した、400万円の利益から250万円が人件費に消えることになります。そのあたりも考えられると良いですよね。

一方、即戦力になるスタイリストであれば、集客が上手くいっている前提だとすると、人件費はペイ出来ると思います。

このように「どの経験値の人を何人採用したいのか?」を考えると良いと思います。

4.採用コストが決まったらかける箇所を決める

この1から3までを踏まえて採用にかけられるコストが決まったとします。

例として、100万円採用コストがかけられるということになったとします。あとは、このコストをどう使っていくかを決める作業です。

例えば、

  • 年間20万円の求人サイトに登録
  • パンフレット作成に10万円
  • 成果報酬型のサイトに登録して1人当たり25万円
  • 就職フェアに参加35万円
  • 就職フェアのブース装飾に10万円

これで1名採用した場合、採用コストは100万円です。

このように予算を決めて、採用に取り組んでいけば、かけるべきコストとして戦略を練ることが出来ますね。

まとめ

いかがだったでしょうか。

「美容室は求人にいくらお金をかけるのが正解なのか」ということについてお話しました。

まとめると、

  • 1.スタッフが足りないのかお客様が足りないのか
    まずは採用費か、広告費か、どちらに資金投入するのかを考えよう。
  • 2.決算書から採用コストを決める
    利益から、使えるコストを計算しよう。
  • 3.どの経験値の人が何人欲しいのか
    アシスタントなのか、スタイリストなのか、で人件費も変わっていきます。
  • 4.採用コストが決まったら投入する箇所を決める
    コストが決まっている分、割り振りもしやすいはずです。

ということですね。

求人は美容室経営の中で、1番難しいのではないかなと個人的には思っています。

雇ったとしても、様々な理由ですぐに退職なんてこともあります。

私は、簡単ではないということを念頭に置いて求人活動をするようになって、ダメージは半減しました。

「これで費用をかけたから効果が出るだろう」「採用したらものすごい活躍をしてくれるだろう」と、期待値が高いとダメージが大きくなってしまうんですよね。

求人費用は、お金を使って「ぶっ転びながらやっていくしかないのかな」と思っています。そのためにどれだけの費用が使えるのかを、しっかりと出していきたいですね。

【美容室経営に関するnote】

note(ノート)

元大手美容院売上no1スタイリスト。 カットやカラー講師として内部、外部で活躍。 店長育成プログラムを考案しマネジメント…

【美容室経営をわかりやすく具体的に石橋拓郎チャンネル】

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