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美容師アシスタントの成長スピードが1. 5倍加速するトレーニングで気を付けたい5つのポイント
美容院の場合、 先輩が後輩のトレーニングを見る事がほとんどだと思いますが、皆さんはトレーニングを見る事はありますか?
私は、今まで講師活動の中で400人以上の美容師育成に、携わら せて頂きました。
でも、なかなか成長させてあげられなかったり、 かと思えばスルスルと理解してくれたりと、育成って本当に簡単じゃないなといつも感じています。
その中で、「アシスタントの技術教育」について、いくつかポイントがあるなと気が付いたので、それを今回は皆さん にお伝えしようと思います。
もし、トレーニングを見ている方もしくは今後見る予定があるという人には、役立つ記事ですので、ぜひ楽しみにしていて下さい。
また、美容師以外の技術職の方々が見ても、 参考になる共通点が沢山あるので、ぜひ見て頂ければと思います。
それでは始めていきたいと思います。
教える時の順番について
1つめは「教える時の順番について」です。
トレーニングのやり方についてよく議論に上がるのが「数か質か」 ということです。
もちろんどちらも大事ですが、 アシスタントの技術教育の場合、最初に重要なのは「数」です。なぜかというと、手を慣らす事が最優先だからです。
手が慣れていないと時間がかかります。
もしも、この状態から質を重視していると、 途方もない時間がかかることになりますね。
まずは、質よりも回数を意識して、トレーニングをするといいでしょう 。性格的にも質を重視したくて、 なかなか前に進めないスタッフもいるかもしれませんが、「まずは回数をこなそう」と誘導してあげて下さい。
それに慣れたら次は、「正確性」です。
手順を覚え、手が慣れてきているはずなので、 細かいポイントを教えていきましょう。この時は、少し時間がかかっても質が重視なので、 問題はありません。
一つ注意点として、「タイムを計る」ということです。質重視になってくると、タイムが関係なくなりがちなのですが、 時間がかかったとしても常にタイムは計るようにしましょう。
タイムを計ることで、ダラダラせずに集中して取り組めますし、 練習量も確実に増えます。
最後に「スピード」です。
正確に出来るようになったら、 同時に求められるのはスピードです。
スピードを意識することで、新たな課題が見えてきます。その課題を潰していく事で、 正確性が増した状態で、スピードもアップするはずです。
ここで大事なのはスピードを上げると、 一旦質が落ちるということです。これはしょうがない事なので、気にしないでいいということを、しっか り伝えてあげる事が大事です。
それと同時に、サロンワークという限られた時間の中で「 丁寧に早く」仕事をしていかなければいけないということも、しっかり伝えておきましょう。
スタッフに教える時「数→正確性→スピード」 この順番で教えていくとスムーズにいくと思います。
細かい箇所は最初に教えない
2つ目は「細かい箇所は最初に教えない」です。
トレーニングの初期段階で、 細かいことはわざと教えないようにしましょう。
例を出すと、小さな子供がはじめてお使いにいく「はじめてのお使い」という番組をご存知でしょうか?
あの番組は子供によってお使いのクオリティに差はありますが、お使いに行って帰ってくれば、OKだと思います。
もし、3.4歳ぐらいの子が初めてお使いに行く時に「道草がはダメ」「店員さんへの挨拶の仕方や言葉づかい」「買い物袋の持ち方」など、最初から細かく注意すべき点を全て伝えたらどうなるでしょうか。
それと同じようにまずは、一旦細かいところは置いておいて、トレーニングしている技術に慣れ る事を大事にしましょう。
出来るようになってきたら、少しづつ細かいところを教えていって下さい。
一人の練習は意味が少ないし、効率が悪い
3つ目は「一人の練習は意味が少ないし、効率が悪い」です。
出来ない人が一人でトレーニングをしても、 効率が悪くなってしまいます。
誰か見てくれる人を付けましょう。
理由としては、良いところも悪いところも自分では、分からないからで す。
姿勢、手順、やり方、目線等いろんな要素が技術にはありますが、 その中の何が良くて何が悪いかを、客観的に見てくれる人がいなくては、 成長スピードが落ちてしまいます。
出来るだけフィードバックしながら、トレーニング出来る環境を作り ましょう。
また、 どうしても見られない時は仕上げたウィッグを翌日にチェックをす るなど、「やりっぱなし」が無い様に工夫することがポイントです。
出来るだけ早く人頭で
4つ目は「出来るだけ早く人頭で」です。
美容師の場合ウィッグ教育から入りますが、 出来るだけ早く人頭トレーニングに移ると良いでしょう。
理由としては、頭の形や大きさ、毛量、クセ、頭皮の感覚など、ウィッグと人頭に違いがあり過ぎるからです。
皆さんのスタッフでも、人頭トレーニングに入った時に、「 ウィッグと違う」ということを言っているスタッフはいなかったでしょうか。
ある程度慣れて手順を覚えたら、 人頭へのトレーニングにシフトすることをおすすめします。そして、人頭で出来なかったところをウィッグに戻って、ポイントでト レーニングすると効率的だと思います。
タイムを計る
5つ目は「タイムを計る」です。
最初の方でも話したのですが、 どんなトレーニングでもタイムを計りましょう。これは、トレーニングのためのトレーニングにしないために、非常に重 要です。
サロンワークは、常に時間を気にしなければいけません。その癖をトレーニング段階から、付けておくという意味があります 。
また、時間を意識することで、 同じ時間でもトレーニングの回数も増え、密度も濃くなります。どんな時でもタイムを計ることを忘れないで下さい。
まとめ
いかがだったでしょうか。
「アシスタントの成長スピードが1. 5倍加速するトレーニングで気を付けたい5つのポイント」について お話しました。
もう一度まとめると、
- 「教える時の順番について」
- 「細かい箇所は最初に教えない」
- 「一人の練習は意味が少なく、効率が悪い」
- 「出来るだけ早く人頭で」
- 「タイムを計る」
この5つを気を付けてトレーニングを行えば、 きっと成長スピードがぐっとアップすると思います。
スタイリストデビューまでの期間も、短縮できると思いますので、ぜひ皆様の会社でも取り入れてみて下さい。ちなみに当社では、しっかりした技術力を習得した上で、最短で1年でデビューできるカリキュラムを組んでいます。
これが出来るのも、今回お話したことがポイントになっていますの で、参考にしてみて下さい。
【美容室経営に関するnote】
【美容室経営をわかりやすく具体的に石橋拓郎チャンネル】