今回は「ママ美容師が働きやすい美容院」についてお話していきます。
少し前まで、出産を機に離職してしまう美容師が多かったのですが
最近では、その人の状況に合わせた働き方を会社側が提示することにより、美容師に復帰する人が増えています。
そこで今回は
【ママ美容師が働き方に悩まない美容院にする7つのポイント】
をお伝えしていきます。
ママ美容師が働き方に悩む理由
ママ美容師の悩みが多い項目はこちらです。
1.勤務時間
2.日祭日休み
3.突然の休み
4.勤務形態パート、業務委託
5.有給休暇
6.歩合
7.就業時間内にトレーニング、ミーティング、講習
それでは1つずつ説明していきます。
1.勤務時間
美容師の勤務時間は長いところが多く、8時間以上働くことが普通なサロンも少なくありません。
しかしママ美容師にとって、8時間働くことはかなり厳しい状況と言えます。
例えば
朝8時30分に子供を保育園に預けて、通勤時間が1時間だとすると9時30分から出社となります。
16時30分まで働く場合、7時間30分の拘束時間となります。
しかもこの勤務時間の場合、会社組織の法律上では1時間の休憩を取ることが必須なので、実質労働は6時間30分です。
正社員と同じように8時間働くには、最低でも休憩を入れて9時間拘束になるので、現実としては難しいでしょう。
以上の点から「時間の融通が利くような働き方でなければ、美容師を続けられない」ということになります。
仮に9時30分から15時30分までの勤務時間であれば、6時間働けることになります。保育園へのお迎えの余裕もできるので、家事に対する時間も捻出しやすいですね。
6時間以内の勤務であれば、休憩を取る必要もなくなります。
2.日祭日休み
保育園は祝日と日曜日がお休みです。そのためママ美容師は日祭日をお休みにしたい人がほとんどです。
(ご主人との休日の兼ね合いは、ここでは置いておきます)
日祭日を全部休みたいのか、それとも日曜だけなのかは、その人によって変わってくると思います。
家庭によるところが多いので、臨機応変にカスタマイズできることが大事でしょう。
3.突然の休み
ママ美容師は「子供の体調不良」によって、欠勤を余儀なくされます。
これは年に何回もあるので、休みやすい環境を整えておくことが大事です。
社員同士の助け合いはもちろん、ママ美容師を指名するお客様に関しては「当日欠勤の可能性がある旨」を、お伝えしておくことが良いでしょう。
また、その時に「別のスタッフが担当することもできる」とインフォメーションしておくと、お客様にも安心感を持っていただけると思います。
さらにママ美容師は、働きながら休みなく家事をしている人がほとんどです。
疲れから自分の体調を崩しやすいため、しっかりとケアをしてあげたいところです。
4.勤務形態
「ママ美容師が希望する働き方」これに合わせられるのが理想です。
パート、時短社員、業務委託など勤務形態を選べるようにしておくと良いでしょう。
ママ美容師と話し合って、最適な勤務形態を示してあげられると良いですね。
条件にもよりますが、パートや時短社員でも社会保険の加入ができるようにしておきましょう。
5.有給休暇
家族での時間はもちろんですが、上記で説明した「突然の休み」に有給休暇が使えるのは、ママ美容師にとって非常に助かります。
法律上、会社組織は「入社6カ月後から、年間10日間」有給が与えられますので、これを「突然の休み」にあてられるようにしておくと良いと思います。
6.歩合
これは会社の考えや仕組みにもよると思いますが、頑張りに応じて歩合が発生する仕組みがあると良いでしょう。
美容師という職業上「時給だけで働く」というだけだと、やりがいを感じづらくなってしまう人が多くなります。
正社員と同じというわけにはいかないかもしれませんが、ママ美容師に対しての歩合の仕組みを構築することで「売上を上げる」という意識も薄れずに、働いてもらえる可能性が高くなります。
7.就業時間内にトレーニング、ミーティング、講習
美容師はトレーニング、ミーティング、講習などは業務時間外に行っているところがまだまだ多いですよね。
ただ、そうするとママ美容師が参加しづらくなってしまいます。
ではどのようにすればよいのでしょうか。
トレーニング・・・ママ美容師の場合、経験値がある程度あるので1時間でも30分でも効果が出やすい。
ミーティング・・・事前にママ美容師とミーティング内容を共有しておいて意見をまとめておいてもらい、それを参加者の誰かが代弁する。ミーティング後は議事録などでシェア。
講習・・・動画教育やオンライン講習を上手に使って、サロンワーク中に受講する
ここに書いたのは一例ですが、このように出勤時間の間に行えるようにすることで、情報や技術の共有がスムーズにいきます。
いかがだったでしょうか。今回は「ママ美容師が働き方に悩まない美容院にする7つのポイント」についてお話してきました。
まとめると
1.勤務時間
融通が利きやすいようにしよう
2.日祭日休み
その人によってカスタマイズできるようにしよう
3.突然の休み
スタッフとお客様に協力してもらおう
4.勤務形態パート、業務委託
選べるようにしよう
5.有給休暇
使いやすいようにしよう
6.歩合
ママ美容師バージョンを設定しよう
7.就業時間内にトレーニング、ミーティング、講習
営業時間内でできる工夫をしよう
ということです。
ママ美容師が働きやすい職場を一言でまとめると「引け目を感じさせない職場環境をどう作るか」ということです。
「いきなり休んでしまって申し訳ない・・・」
「ミーティングにも参加できない・・・」
「技術レベルが停滞してしまう・・・」
等、今まで通りの環境だと、ママ美容師が引け目を感じてしまう可能性が高くなってしまいます。
今回お話ししたこと全部を、すぐに設定することは簡単ではありません。
1つずつクリアにしていくことで、ママ美容師が働きやすい美容室が作れるのではないかと思っております。