お子様のカットは危険がいっぱい!?7つの理由
ここでいうお子様は、小学校低学年以下を目安にしていただければよいかと思います。皆様のサロンでは、お子様カットはされているでしょうか。当サロンではやっております。
今回は「実は危険なお子様カット」についてお話していきたいと思います。
お子様カットには気を付けるべき点が多いと私は思っています。気を付けるべき点はどこなのかを、お分かりの方もいらっしゃるとは思いますが、はっきりまとまっている記事はあまりないと思います。
私としては「とても危険」と感じるので、今日はそれを「気を付けるべき点」と「対応策」についてまとめました。
では、早速本題に入ります。
気を付けるべき点7つ
- 危険
- ハサミやバリカンを怖いと感じる
- 自分は自信あってもスタッフは?
- 技術的に難しい
-
時間勝負
- 2つの意思がある
- お子様や状況、環境によって差がでる
では、1つずつ説明していきます。
1.危険
髪をカットするには、当たり前ですが刃物を使います。
お子様は急に振り返ったりなど、予測しない動きをされることがありますよね。その時に、刃物を持っているということに、緊張感を忘れてはいけないと思います。
また、トリマーやバリカンでも角度や圧によっては、皮膚が傷ついてしまう可能性があります。
2.ハサミやバリカンを怖いと感じる
2歳以上のお子様になると「ハサミは危ないもの」として、教育されていることも多くなってきます。
その危ないものが、顔の周りや頭周辺に近づくとどうでしょうか?一定数で怖がるお子様がいらっしゃるでしょう。また、トリマーやバリカンの「音」もお子様にとっては、恐怖を感じる場合があるので気にかけてください。
3.自分は自信あってもスタッフは?
経験値の高いオーナーさんやスタイリストに関しては、お子様の対応や気を付けるべき点も分かっていらっしゃる方が多いと思います。でも、経験値の少ないスタイリストはどうでしょうか?
お子様に対して気を付けるべき点が、しっかりと分かっていないまま、入客している可能性はないでしょうか?
4.技術的に難しい
難しい理由は3つあります。
1つ目は、「動く」です。これは先ほども申し上げましたが、予測不能な動きをしたり、じっとしていられなかったりと、動くことが多くなります。必然的にカットの難易度や危険度も上がりますよね。
2つ目は、「面積が小さい」です。お子様の頭部は大人のそれに比べて、かなり小さくなります。想像してみてください。「画用紙に星の絵を線でかいて、その通りに切ってください」というお題があったとします。
画用紙に書かれた星の絵が、小さければ小さいほど難易度が上がりますよね。なぜ小さいと難易度が上がるかというと「少しのズレが仕上がりの形に大きく反映されるから」です。星の形が、いびつになってしまうということですね。
お子様の頭でいうと、おでこの生え際と目の距離も近いので「思ったより前髪を切りすぎてしまった」なんてことも起こりやすくなります。また、アンダー、ミドル、オーバー、トップなどのセクションもそれぞれが小さいので、しっかり把握しないと仕上がりが悪くなってしまいます。
パーツでいうと首も短いので、注意が必要ですね。
3つ目は「寝られてしまう」です。「動く」と似ていますが、寝られていると必ずどこかに傾いているため、カットしづらいもしくはできない箇所が出てきます。また、その状態でカットをして真正面を向いてもらうと、左右や前後が合わないこともしばしばあります。
5.時間勝負
お子様の集中力には、限りがあります。できるだけ「速く、丁寧なカットをすること」が大事になってきます。
6.2つの意思がある
お子様の髪型は親御さんの意思が、大きく関わってくることがあります。小学校に上がる前ぐらいまでは、親御さんの意思がほとんどのように感じますが、小学生ぐらいからお子様の意思もだいぶん芽生えてくると思います。
あるあるとしては「親御さんはたくさん切ってほしい」「お子様はあまり切りたくない」この構図です。これでカウンセリングに時間がかかることもありますし、カット後に修正というリスクも高まります。
さらに、お子様の意思に反すると泣いてしまうという場合もありますね。
7.お子様や状況、環境によって差がでる
お子様はその子の性格や機嫌、状況や環境などによって、我慢できる時間が変わってきます。
「前回は大丈夫だったのに」ということもありますね。逆に慣れてきて、よく動くようになってきたり、自分の意思が強くなってくることもあります。
ここまでで「気を付けるべき点」7つをまとめてきました。
続いて対応策です。
まずは、これらの7つのことを「こういうことがあるんだな」と、しっかり知っておくことが1番の「対応策」になると思います。なぜなら意識を向けることで、ほとんどが回避できることだからですね。
それ以外の対応策を下記にまとめましたので、説明していきます。
対応策は6つです。
- お子様のカットは大人のカットより難しいとスタッフに伝える
- 一定以上の経験値があるスタッフが入客
- 機嫌が悪ければ後日にしていただく
- 高さを合わせてカットする
- 髪の毛が背中に入らないようにする
- 寝られて切りにくければ起きてもらう
1.お子様のカットは大人のカットより難しいとスタッフに伝える
スタッフの中には「お子様カットは簡単」と思っている人がいるかもしれません。7つの「気を付けるべき点」をしっかり伝えて教育することで、緊張感をもって入客してくれると思います。
2.一定以上の経験値があるスタッフが入客
私的にお子様カットは、デビュー間もないスタッフが担当するには難易度が高いと思っています。ある程度、経験値のあるスタッフが施術するのが、ベストだと思っています。
3.機嫌が悪ければ後日にしていただく
お子様の機嫌は、1日の中でコロコロ変わります。美容院にいらっしゃった時に、たまたま機嫌が悪く激しく動いてしまうときなどは、勇気をもって別日のご案内をしましょう。
せっかくお時間をとっていただいたのに、お取り直ししてもらうのは申し訳ないのですが、危険性を説明したうえであれば、親御さんもわかってくださるはずです。
4.高さを合わせてカットする
お子様は身長が低いので、大人用の椅子だと高さが合わなくなってしまいます。正確にカットするためにも、簡単に置ける子供用の補助用具を使うようにしましょう。
5.髪の毛が背中に入らないように
特に、男の子は背中に髪の毛が入りやすくなります。
理由は首が細く、クロスやネックシャッターが、上手くつけられていないからです。
まずは、子供用のクロスを用意しておきましょう。髪の毛が背中に入ると大人でも嫌なので、お子様は嫌がり集中力を削られます。
タオルを二重にしたり、ネックシャッターをタオルの上から少し圧をかけて装着するなど、工夫してみてください。
6.寝られて切りにくければ起きてもらう
「寝ているんだから起こせない」というスタッフもたくさんいます。
しかし、それで時間がかかったり、仕上がりのクオリティが下がっては、意味がありませんよね。
カットしづらくなければよいですが、そうでなければちょっと頑張って起きてもらいましょう。多くの場合は、お母さまも隣にいらっしゃると思うので、手伝ってもらってよいと思います。
まとめ
いかがだったでしょうか。
今回は「実は危険なお子様カット」についてお伝えしてきました。
今回の内容は、お分かりの方も多いかと思います。でも、スタッフにとってはそうではないこともたくさんあるので、ぜひこの動画をシェアしてもらって教育に役立ててもらえればと思います。
お子様に鏡を見せて「うわーすごーい」となってくれ、親御さんからも「かわいい!!」とか「かっこいい!!」と言ってもらえると嬉しいですよね。
これはお金ではない、心の報酬だと思います。
お子様にリピートしてもらえることが大事ですし、あそこに行くと素敵になれるとか、あのお兄さんお姉さんにまた会いたいとか、将来美容師になりたいとか・・・。
そう思ってもらいたいですよね。
私が個人的に心掛けていることは「大人と同じように接客する」という気持ちです。
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